高い耐久性が魅力のフッ素塗料!知っておきたいポイントとは
外壁塗装の施工を依頼するのは決して安くはないので、次回の塗装が必要になるまでの期間はなるべく長くしたいものです。それには使用する塗料を選ぶことも大切で、耐久性を考えるとフッ素塗料がおすすめだといいます。フッ素塗料はどんな特徴のある塗料か、知っておきたいポイントについて解説します。
耐久性の高いフッ素塗料とは
耐久性があり外壁塗装におすすめのフッ素塗料とは、原料のひとつにフッ素樹脂が配合されている塗料です。フッ素と聞くと、歯磨き粉などにも含まれている成分として、あるいはフライパンのコーティングでもおなじみではないでしょうか。
フッ素塗料で用いられているのは、蛍石という鉱物由来のフッ素樹脂になります。耐久性が高い塗料として橋や大型の建物などの建造物に用いられることも多く、一般的な住宅の外壁に用いられるようになったのは最近のことです。耐久性が高いぶん、ほかの塗料よりも価格が高めになりますが、紫外線の影響を受けにくくて酸性雨にも強く、汚れがつきにくいという効果も期待できます。
フッ素塗料のメリット・デメリットを比較
すぐれた性能をもつフッ素塗料、メリットはもちろんデメリットもあるのでくわしく見ていきましょう。
注目すべきメリットとは?
まず一番にあげられるメリットは耐久性が高いということでしょう。耐用年数は、外壁塗装でもっともよく利用されているシリコン塗料が7年から10年ですが、フッ素塗料なら12年から15年ほどと長く状態を保つことができます。フッ素塗料はもともと一般住宅向けに使われていたものではなく、橋や建物など頻繁に塗装することが難しいものに利用されてきた塗料です。例をあげれば明石海峡大橋や東京スカイツリーなどがありますが、そのような建造物にも使用されるということは耐久性が確かで、信頼できる性能を持つ塗料であるといえます。
耐久性が高いということは、劣化するまでの期間が長いということで塗り替える回数も減らすことができます。また、塗装した表面についた汚れが落ちやすくなり、カビの繁殖や藻が生えることも抑えられるため、フッ素塗料で塗装した外壁は美しさを保つことができるでしょう。
注意したいデメリットとは?
耐久性が高く、つぎの塗装までの期間を長くすることが可能なフッ素塗料ですが、もっとも利用されているシリコン塗料に比べ価格が高くなることが一番のデメリットでしょう。もともと一般の住宅用ではなかった塗料であり、それほど普及していないことからどうしても高くなってしまいます。また、耐久性が高いというメリットがあるのですが、塗膜が硬いという特徴もあるため外壁にひび割れが起こると一緒に割れてしまうことがあります。
フッ素塗料はどんな建物・人に向いている?
フッ素塗料の使用がおすすめの建物・人について説明しましょう。
こんな建物におすすめ
外壁に用いられる素材が、つぎのようなものならフッ素塗料がおすすめの建物になります。
・サイディング
・トタン
・コンクリート
・ALC(軽量気泡コンクリート)
逆にフッ素塗料向きではない素材はモルタルで、その理由はモルタルがひび割れしやすいという特徴があるからです。塗膜が硬めという特徴がある塗料なので、追従性が低いため外壁がひび割れを起こすと塗装面もひび割れしやすくなってしまいます。どうしてもモルタル外壁にフッ素塗料を使いたい、そういう場合なら弾性の高いタイプのフッ素塗料もあるので、そちらを選ぶとよいでしょう。
こんな人におすすめ
フッ素塗料をおすすめしたいのは、つぎのような人です。
・トータルで見て塗装費用を抑えたい人
・光沢のある外壁を好む人
価格は一般的に使用されているシリコン塗料よりも高価なフッ素塗料ですが、耐用年数が長くなるので次回の塗装までの期間が長くなり、トータルコストはシリコン塗料に比べて安く抑えることができるでしょう。また、ツヤのある塗料なので外壁に光沢が出るという特徴があり、そのような外壁が好みならおすすめになります。
フッ素塗料を使った外壁塗装を依頼するときのポイント
耐久性が高いのが魅力のフッ素塗料ですが、主に大きな建物や橋の塗装に使われてきたもので、一般の住宅ではまだそれほど使われていません。そのような理由で施工業者もフッ素塗料を使用した塗装経験がない、ノウハウをもっていないことも多く、施工を断られたり仕上がりに満足できなかったりする可能性もあります。ですから、フッ素塗料を用いた施工を希望するなら、フッ素塗料に関しての知識と技術をもつ業者に依頼することが大切です。施工実績が豊富か、説明が丁寧か、わかりやすい見積書を出してくれるか、それらのポイントで優良業者かどうかを判断してください。
まとめ
外壁塗装は気軽に依頼できるような工事ではなく、費用も高額になるのが一般的です。しかし、将来的に塗装工事はなるべく回数を少なくしたい、そう希望するなら耐久性が高いフッ素塗料を使用するのがおすすめです。フッ素塗料そのものが高価なので、外壁を塗装するとかなりの金額になってしまいますが、ほかの塗料に比べてトータルコストを安く抑えることができるでしょう。ただ、フッ素塗料はまだ一般的ではない塗料なので、施工は知識と技術が確かな業者に依頼するようにしてください。